ノグチ工芸とは
入賞作品
受賞・入賞
- ●平成15年
- 第九回函館市都市景観賞 『SECビル』
- ●平成15年
- 北海道 屋外広告物コンクール 特別賞 『ICHIKAWA DENTAL OFFICE』
- ●平成15年
- 北海道 屋外広告物コンクール 特別賞 『WOO!CAFE』
- ●昭和52年
- 広告美術 北海道知事賞 野口守人
- ●昭和46年
- 広告美術 北海道知事賞 野口守人
第九回函館市都市景観賞

「SECビル」
2003年3月、函館市・末広町で竣工された、SECシステムビル。
建物自体は、函館山の麓に位置し、都市景観条例地区に隣接した場所に建っています。
SECビルは、最先端の企業が集まる建物。
地球環境を意識した施設作りが行なわれたそうです。
設計者からは「サイン自体の鮮明さを維持しつつ、消費電力を抑えるにはLEDが最適だった」との声が。
そんな経緯で、当時、全国的に見ても、LEDサインの最先端だった当社に連絡が入りました。
当社には、一般的なLEDサインだけではなく、太陽光発電や、風力発電をも組み合わせたLEDサインシステムがありました。
そんな要素も、当社を選ばれたひとつの要素でもあったそうです。
環境問題と、消費電力の削減。
そんな、太陽光発電システムも建物自体が、都市景観賞を受賞するのに影響する、大きな要素だったと思います。
北海道屋外広告物コンクール

「ICHIOKA DENTAL OFFICE」
「WOO!CAFE」
北海道屋外広告物コンクールにて、ノグチ工芸は2つの特別賞をいただきました。
この賞はサインをオーダーされたお客様が、ご自身でコンクールに出展されたものです。
受賞後、関係者の方から審査に関してのお話を聞く機会がありました。
今回の特別賞に関して、大きな論争があったそうです。
審査が行なわれた当時、サインの主流はネオンサインでした。
そんな時代に点発光であるLEDを使用し、ムラの無い光を作成できたのはノグチ工芸だけです。
LEDサインは確かに異質なものでした。
全く新しい物が、世の中に流れ始めた瞬間、誰しもが違和感を感じます。
そんな違和感が、今回の審査の場にも現れました。
今回の対象となるサインがどうこうというわけでは無く、「LEDのサイン自体」を認められないのです。
しかし、それは単に「保守的な感情」なだけなのです。
見た目の美しさは審査員、誰しもが認める事でした。
今回の特別賞はそんな、保守的さを吹っ切る意味もありました。
「時代は変わっていく。これからは、LEDサインの時代なんだろう」
最終的には、LEDサインを否定していた人達も、心の中でそんな着地点に行き着いたのです。
「単純に、LEDサインは非常に美しい。綺麗なものは綺麗で、それだけで充分に価値がある」という結論になりました。
時代によって、サインに求められる要素は移り変わっていきます。
現在のサイン業界は、サイン単体の注視性や情報表示の分かりやすさだけではなく、総合的な都市景観や環境保護、「個」から「全体」への要素が求められています。
時代のクリエイターを目指すのであれば、時代の流れに沿うだけではなく、自らが先頭に立ち、現代に留まらず、一歩先の時代を考えたサインの形を見つけ出す必要があります。

物造りには、今あるものをどう組み合わせるかという要素も少なからずあります。
しかし、今あるものだけをただ単に組み替えるだけでは、「より良いもの」は生まれてきません。
今までのサイン業界というものはマイナーな分野であるが故、今ある要素の組み替えだけで作られたものが溢れていました。
デザイン性や環境性、そんな時代の表面にサイン業界は近づきつつあります。
サイン業界にも、クリエイターが増え始めたのも、その影響ではないかと思います。
今、一歩進んだサインを時代は求めています。
そんな時代に突入し始めたサイン業界。
ただ単に、表面に出てきた作品ばかりを評価するだけではなく、時代にあったサインを研究するという事も、今必要になり始めているのではないかと思います。